NEWS
Nagasaki Peace-preneur Forum Powered by One Young World 2025にPLABメンバーが参加しました
Nagasaki Peace-preneur Forum Powered by One Young World 2025にPLABメンバーが参加しました!
Peace-preneurとは、Peace(平和)とEntrepreneur(起業家)を組み合わせた造語です。平和をテーマに世の中を変える事業や活動を立ち上げ、推進していく人たちのことを指します。Peace-preneur Forum は、2025/5/16-18の三日間、長崎市内で行われ、日本全国、そして世界各国からPeace-preneurが集いました。
また、このフォーラムはOne Young Worldの協力により実施されました。
今年で2度目の開催となるPeace-preneur Forumのテーマは「分断と対話」でした。
社会や世界の分断を乗り越えるための対話のアクションをどのように行うと効果的なのか、自分とは異なる立場・価値観の人々とどう未来を共創していくのか考えるヒントが多く詰まっていた三日間でした!
5/16に行われたPre Opening Ceremonyでは、One Young World長崎協議会の調会長や大石賢吾長崎県知事、鈴木史朗長崎市長などのスピーチから始まりました。また、PLABが運営するPeace Academy2期の卒業生も登壇し、堂々とスピーチしている姿に感動しました。
セレモニーで印象的だった言葉があります。
What do you do? (あなたは何をする?)という言葉です。様々な業界の最前線でご活躍されている方々のお話を聞くことは大変貴重ですが、それで終わることなく、自分はどうするのか考える重要性を改めてご指摘いただき、三日間それを念頭に置いて参加しようと身が引き締まる思いでした。
Nagasaki Peace-preneur Forum 2日目は、サッカー日本代表森保一監督と株式会社エスプリングホールディングス代表取締役社長の髙田春奈様によるKeynote Talkから始まりました。テーマは、Peace and Soccer。長崎ご出身であるお二人から、サッカーをはじめとするスポーツを通して平和を構築していく可能性を語っていただきました。森保監督の「フットボールで国と国をつなげられる、人と人をつなげられる、文化と文化をつなげられる、違う価値観をつなげられる」という言葉が印象的でした。
次のセッションは、Passing the Baton from the Hibakusha というテーマで行われ、日本被団協代表委員の田中重光様とIPPNWコスタリカ支部代表であり、ICANのメンバーでもあるCarlos Umaña様、カクワカ広島の瀬戸麻由様がご登壇されました。
2024年に日本被団協が、そして2017年にICANが受賞したノーベル平和賞。ともにノーベル平和賞を受賞した団体の方によるセッションということで非常に贅沢な時間でした。次の世代に対してどうこの平和のバトンを繋いでいくかという質問に対して、「平和でないとスポーツや趣味もできない、1日に1回くらいは平和について考えてほしい。勇気を出して運動に参加してほしい。」と田中様からの力強いお言葉がありました。
次のセッションは、Guide to DEI 。株式会社サンリオエンターテイメント代表取締役社長の小巻亜矢様、独立行政法人国立女性教育会館理事長の萩原なつ子様、立教大学兼任講師の森田系太郎様がご登壇されました。
DEIとは、それぞれDiversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)を指す言葉です。
セッションではまず、DEIの基礎知識を萩原様よりご教授いただきました。また、小巻様からは実際のDEIの実践例として貴社で行われている取り組みをご紹介いただきました。最も印象的な取り組みだったのは、「対話フェス」です。大きな食堂のような広い場所に様々な部署・年齢の社員の方が集まり、普段の業務ではかかわらないような人同士で簡単な対話をしていくというものです。1回の対話あたり、10分ほどの短時間でローテーションしていき、多くの人とコミュニケーションを取ることができます。この対話フェスの効果として、その後のコミュニケーションが円滑になることが挙げられるそうです。つまり、対話フェスで様々な部署の方と会話をしておくことで、その後の仕事での連携がスムーズになり、イノベーションを起こしやすくなるそうで、とても素敵な取り組みだと思いました。
この日最後のセッションは、Dialogue Beyond Division というテーマで、国連事務次長補のMaher Nasser 様がご登壇されました。「戦争の犠牲になるのは市民であり、長期的にみれば、戦争に勝者はいない。」というお言葉が印象的でした。
その後、世界各地で活躍するYoung Peace-preneurによるPeace-preneur’s Launchpadが行われました。5名の登壇者の中から優勝したのは、NPO法人ボーダレスファウンデーション理事の中村涼香さん。彼女は、高校時代にともに活動していた仲間であり、大学の後輩でもあります。東京を拠点に被爆地以外でもアクションを広げようと様々な取り組みにチャレンジしている彼女を誇りに思いますし、これからの活躍が楽しみです!
2日目は様々な業界で活躍されている方々それぞれの対話の手法や平和への思いを聞くことができ、非常に刺激的な一日となりました。
Nagasaki Peace-preneur Forum 3日目は、国際人道支援家として活動されているLINDA CRUSE 様によるKeynote Talkから始まりました。ご自身の活動を始められた経緯や普段の活動についてお話ししてくださいました。南極を含むすべての大陸で生活・活動してこられたLINDA様。紛争地域や津波・台風などの自然災害の被害にあった地域に駆けつけ、懸命に支援を行ってこられた姿にとても感銘を受けました。
その後はそれぞれの時間帯で3つのセッションに分かれていたので、私が参加したセッションについてのみ紹介していきます。
一つ目のセッションは、「アトツギとの対話から学べること ー“分断”を絆に変える承継のストーリー」というテーマで一般社団法人ベンチャー型事業承継の大舘裕右様のお話をお聞きしました。
「アトツギ」とは、先代から受け継いだ価値を時代に合わせてアップデートすることでその次の世代に託す時まで、存続にコミットする人のことを指します。そのアトツギの方たちに伴走支援をされている大館様より、アトツギの強みを教えていただきました。その強みとは、「新事業に挑戦しやすい環境であること、イノベーションが起こりやすいこと」。ファミリービジネスでは、目の前の利益を追求するのではなく、20-30年といった長期の視点で考えることができ、また家業としての土台があることで新しいことを始めやすい環境にあるそうです。
ペアワークが多く取り入れられたセッションだったので、参加者の方との仲を深められました!
二つ目のセッションは、カタリスト・コーチとして活動されているAki様による「対立と分断をメタファと身体感覚を使って紐解く体験ワークショップ」に参加しました。
Aki様は、組織変容・チーム・アジャイル、関係性システムのコーチとして、チーム・組織の関係性の見える化や意思決定支援に取り組まれている方です。
ワークショップの細かい内容は参加者個人の意見や価値観を多く含むものなので、控えさせていただきますが、ワークショップの進め方や場の作り方が素敵で、とてもワクワクしたワークショップでした!相手の立場に立って考えるということを身体で感じることができました。
三つ目のセッションは、「対話を生むデザインやクリエイティブ」というテーマで、株式会社Study and Design アートディレクターの古谷萌様、世界ゆるスポーツ協会代表理事の澤田智洋様、NPO法人ボーダレスファウンデーション理事の中村涼香さんが登壇されました。
お三方がこれまで取り組まれた実践例から、クリエイティブの力でどう対話を生んでいくのか、分断を乗り越えていくのかというヒントを多くいただきました。
今回学んだ考え方などを今後、何か新しいことを始めるときに参考させていただきたいと思いました!
最後のセッションは、「Peaceful Leadershipの実践」に参加しました。株式会社事業人 代表取締役 Co-Founderの西村晃様、国境なき医師団日本 広報部 イベント担当シニアオフィサーの佐野愛様、株式会社SHABEL 代表取締役の藤澤恵太様、NPO法人The Peace Front 代表理事の新谷和実様によるとても熱いセッションでした!
自分が考えるPeaceful Leadershipとは何か、そしてそれを実践するための具体的なアクションを参加者全員がその場で試しにやってみるというもので、その時間はまさにそれぞれが考える平和で溢れていました!
普段アクションを起こすことはとても難しいことですが、このような形で小さな一歩でもいいから周りを巻き込んで動いてみることの大切さを改めて感じました。
クロージングセレモニーでは、フォーラム期間中に参加者が作った折り鶴に、一人一人が平和へのメッセージを書いて、それを手に集合写真を撮影しました!
3日間たくさんの学び、たくさんの出会いがありました。ここで得たことをこれからの活動に活かすとともに、この場でできたご縁を大切にしていきたいです。
昨年に引き続き今年も参加させていただいたことに感謝いたします!ありがとうございました!






